医薬品メーカーの役割
医薬品メーカーは現在の社会にはなくてはならない存在であり、一般に普及している医薬品を作るメーカーです。
医薬品メーカーを大別すると医療品医薬品メーカーと大衆薬医薬品メーカーに分けられます。
医療で使われる処方の元で患者に渡される薬は医薬品は医療品医薬品メーカーが、一般販売されている医薬品は大衆薬医薬品メーカーが製造します。
医療品医薬品メーカーは更に分けることが出来、専業としているメーカーと兼業としているメーカーがあり、兼業している場合は、化粧品会社や食品会社が参入しています。
最近では他業種からの参入も増えており、新たな生き残りの道を模索して参入してくる企業もあり、中にはそれによって販売した医薬品が大ヒットしたような例もあります。
またこのような企業は、最近の薬学生の就職先として人気があります。
病気の種類も広がり、患者さんの抱える問題も体の病気から内面的な問題まで様々あり、それにより医薬品メーカーも沢山の種類の薬を少量ずつ大量生産する傾向になってきています。
医薬品メーカーにとっての最大の利益は沢山薬を売ることではなく、新しい薬を開発して市場で普及させることです。
画期的な薬が出来れば、それが大ヒットしどこでも誰でも使うようになるので、各社は新薬開発に莫大な投資をしており、研究開発施設を充実させています。
医薬品メーカーで働くなら、MRという営業活動や薬の効能の情報収集をするような情報担当者や新薬開発を行う開発者、完成した新薬を治験しその情報を集めるCROやSMOがあります。
企業は有能な人材の確保にも非常に力を入れています。
医薬品メーカーの問題
医薬品メーカーが近年抱えている問題は医薬品の特許切れ問題であり、2010年問題とも言われています。
新薬が出来るとその特許は20年~25年であり、特許が切れるとジェネリック医薬品メーカーが同じ成分を使い似たような薬を作ることが出来ます。
特にこれは医薬品が爆発的に普及した米国で引き起こっており、安い後発の医薬品にシェアを奪われて、各医薬品メーカーに打撃を与えています。
ジェネリック医薬品は、特許が切れた薬と同じ成分を使い、新しい薬を作ります。
研究費やコストがあまりかからないために、販売価格も安く出来るのが特徴です。
この医薬品が価格が安いために市場では拡大しており、さらに日本でも政府が医療費を抑えるためにジェネリック医薬品の普及を目指しています。
このために外資系企業の参入や国内新薬メーカーの参入などが目立ち、このような企業がMRを積極的に採用する動きもあります。
ただしこうなると元々あった医薬品メーカーは危機に陥る可能性もありますので、新薬開発を積極的に行うようにもなっています。