病院と診療所
医療機関には病院と診療所があります。
病院はベッド数が20以上の医療機関であり、検査設備や入院設備などを備え、診療所では対応できない患者の検査や受け入れを行います。
病院でも更に細分化され、国立病院によってサービス向上を目指して運営されている独立行政法人国立病院機構、高度最先端医療を行う大学病院の中の特定機能病院、診療所からの患者や急患を受け入れる地域医療支援病院、慢性患者や長期入院患者を受け入れる療養病床、65歳以上の要介護認定者を受け入れ、リハビリを中心に行う介護老人保健施設があります。
そしてこれに対し、ベッド数が19以下の医療機関が診療所であり、大がかりな検査設備は持たずに、風邪や頭痛などの簡単な病気を検査するところです。
クリニックや医院と名乗っているところもあります。
病院で薬剤師が働く場合は、チーム医療によって医師や看護師とともに、専門的な意見を出し合って、その中で連携して患者をケアしていきます。
薬剤師は近年は特に高度な専門知識が求められるようになっており、専門薬剤師という職業も生まれています。
病院薬剤師
病院薬剤師としての役割は重要になってきており、以下のような仕事を行います。
まずは処方箋に基づいて、副作用や量などをチェックして調剤します。
調剤する場合は、製薬会社で作られた薬を調剤する場合が多いですが、必要に応じて病院独自の医薬品を調剤することもあります。
調剤が終わると、患者に対して使用方法や服用量などを説明し、正しく使えるようにします。
副作用はどのようなものがあるのかなどもチェックします。
患者から医薬品に関する質問があるともありますので、そのような場合はわかりやすく答えてあげましょう。
入院患者で注射の必要な場合は、注射薬の調剤も行います。
注射薬は効き目が強いので、調剤時は最新の注意を払いながら調剤します。
患者と接する機会の多い病院薬剤師ですが、時には医者などと一緒にカンファレンスに参加することもあります。
医薬品の使用では、医師や看護師からの質問もされることもありますので、そのような時にも対応します。
また特に重要な仕事が医薬品の購入と保管であり、在庫管理は薬剤師の仕事です。
また医療が細分化する中で専門薬剤師という資格も登場しており、その分野の高度な専門的な知識を有する薬剤師が、各分野で求められるようになっています。
たとえば、がん専門薬剤なら、抗がん剤などのがんに関する専門的な医薬品の知識を持ち、チーム医療でがん患者の治療を行っていきます。
専門的な知識を持っている薬剤師であり、薬剤師のキャリアアップの一つの道であり、病院ではこのような資格の取得が進められています。