薬局に持参するとお得になる
2016年4月から診療報酬が変わりました。
処方箋を記録してるお薬手帳を薬局に持参した場合、服薬指導などを行う場合の診療報酬の管理指導料が値下げになり、120円安くなります。
これはかかりつけ薬局の普及を目的としており、6ヶ月以内に同じ薬局を利用することや、地域の薬局を利用するなど、条件があります。
しかしお薬手帳を持っていくだけで安くなるので、大変お得な制度です。
お薬手帳は使っている薬を自分で記録するものであり、薬名と一緒に使用量や副作用、アレルギーの有無なども記入します。
さらには病気や体調の変化、一般医薬品の使用も記録します。
このような細かい記録をすることによって、重複して薬を使用したり、不適切に余分に処方されるのを防ぎます。
しかし、薬局に行くたびに新しいお薬手帳を作る、服薬指導の薬になっていない、などお薬手帳を上手く活用できていないケースもあります。
正しく使えば重複投与や過剰処方を防げますので、医療費の削減に繋がります。
電子化
電子版のお薬手帳も登場しており、パソコン版など専用のアプリもあります。
このような電子版を導入する薬局も増えてきており、電子版なら持ってくるのを忘れたということも防げます。
また電子データとしていくらでも保存でき、長期間の保存も可能です。
また飲み忘れなどをアラームで知らせるなどの機能もあります。
電子版のお薬手帳も、管理指導料値下げの対象です。
電子版お薬手帳は、パソコンで使用するのみならず、全国の薬剤師や一般の人が閲覧できるポータルサイトも出来ています。
情報を一カ所に集めることによって、どこの端末からでもアクセスして、特別なソフトウェアなど不要で、いつでも服薬履歴などを見ることが出来ます。
このようなデータは、もしも救急車で病院に運ばれたとすれば、医者が患者の服薬履歴やアレルギー情報などを見て、手術や治療に役立てることが出来ます。
また医師が出す処方箋も電子化される予定です。
電子化によって医療側も患者側もメリットを受けられますが、個人の病歴などが含まれていますので、個人情報をどのように管理するかが問題です。
もしも第三者に漏れてしまえば、悪用されるおそれもあります。
また電子データはパソコンやスマートフォンで利用して閲覧しますので、高齢者がどこまで操作して扱えるかも課題になります。
しかし世の中の流れとして、電子化の波は止まらず、お薬手帳や処方箋が電子化されますので、さらに他の情報も電子化されるのは間違いないです。
高齢者などパソコンなどを扱えないような人には、専用の操作が簡単なタブレットを配布するなど、何かしらの対策は必要になります。